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「ビアガーデンでケーキ食べる男の気がしれないわ」


イライラを隠そうともしないで、タバコを燻らせる友達が言った。


「そういうお前だってさ、もりもりと枝豆貪ってたんじゃねぇの? こう、ジョッキを逞しく掴んでさ」

「あんた、ひとのデートに付いてきてたわけ?!」

「ちげーよ。想像できんの」


オレは友人として、こいつのそういうところが好きだ。


「ビールの苦みと炭酸の爽快感、そこにスイーツなんて、空気読まな過ぎでしょ」

「食べたかったんだから、スルーしてやればよかったじゃん」

「い、や」

「目の前で!男に!甘いもの食われたら萎えるの!」

「俺はお前の発言に萎える」

「文句あるならケーキ返して」

「冗談じゃん」


慌てて俺ゾーンにケーキを保護した。


「豆ってさ、あと引くよな」


次々男を替える恋愛をするこいつだって、本当はたった1つが欲しいんだ。

今だって別れたばっかりで寂しくて、ろくに吸ってないタバコに火をつけては燃すだけ。

オレの顔を見て、へなへなって玄関に座り込んだみたいに、

玄関で引っくり返したケーキの箱みたいに、

言えればよかったのにな。


”甘えたい気分”だって…
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出勤して最初にやるのが判子を押す事。


「おはようございますー」


総務に足を踏み入れた早々、人事担当に呼び止められた。


「来月から早出してくれないかな? ほら、人がいないからさ」


人がいないのはオレのせいじゃない。

理不尽だと思いながら、少し考えるフリをして焦らした。

今月は出掛けたりお盆もある、休みを多く取ってるから、相手も強気だ。

9月だけなら、まあしょうがないか。


「ぁぁ…いいですよ」


もったいぶるのは忘れない。

けれど、ことはそれで終わらなかったんだ。



昼休みが終わりかけた時、また呼び止められた。


「昨日の話なんだけどさ、再来週からにしてもらえないかな?」

「や、無理です!」


速攻だった。むしろ条件反射。

相手は一瞬ムッとして、人手不足をアピールしてくる。

けれど、こっちだって遊びで休むんじゃない。

表面は笑いながら、水面下では猛攻を繰り広げるオレ達。

結局、


「すいません、考える時間ください」


その場は逃げた。得策だった。


正社員じゃないオレは、所謂使い捨てだ。

相手の都合次第で、今までだって何回も勤務形態が変わった。

最近は人生2度のリゲイン摂取という、なんともおっさんらしさを漂わせていて、素に戻ると泣きたくなる。


「いっそ入院したい・・・」


と愚痴を言う事もあるが、あそこはもっと症状の重い人達がいる。

つまり”閉鎖病棟”だ。

ドア1枚を挟んで向こうには行けないから知らないけど、きっと携帯も漫画もゲームも音楽ツールも小説も、持ち込みはできないんだろうな。


だったら我慢する。


オレの欲望は、ドアのこっちでしか叶えられない。


月曜日の朝一で言おう。


「すいません、今月はダメです」


相手が青筋を立てようと構わない。

超笑顔で。

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出勤して最初にやるのが判子を押す事。


「おはようございますー」


総務に足を踏み入れた早々、人事担当に呼び止められた。


「来月から早出してくれないかな? ほら、人がいないからさ」


人がいないのはオレのせいじゃない。

理不尽だと思いながら、少し考えるフリをして焦らした。

今月は出掛けたりお盆もある、休みを多く取ってるから、相手も強気だ。

9月だけなら、まあしょうがないか。


「ぁぁ…いいですよ」


もったいぶるのは忘れない。

けれど、ことはそれで終わらなかったんだ。



昼休みが終わりかけた時、また呼び止められた。


「昨日の話なんだけどさ、再来週からにしてもらえないかな?」

「や、無理です!」


速攻だった。むしろ条件反射。

相手は一瞬ムッとして、人手不足をアピールしてくる。

けれど、こっちだって遊びで休むんじゃない。

表面は笑いながら、水面下では猛攻を繰り広げるオレ達。

結局、


「すいません、考える時間ください」


その場は逃げた。得策だった。


正社員じゃないオレは、所謂使い捨てだ。

相手の都合次第で、今までだって何回も勤務形態が変わった。

最近は人生2度のリゲイン摂取という、なんともおっさんらしさを漂わせていて、素に戻ると泣きたくなる。


「いっそ入院したい・・・」


と愚痴を言う事もあるが、あそこはもっと症状の重い人達がいる。

つまり”閉鎖病棟”だ。

ドア1枚を挟んで向こうには行けないから知らないけど、きっと携帯も漫画もゲームも音楽ツールも小説も、持ち込みはできないんだろうな。


だったら我慢する。


オレの欲望は、ドアのこっちでしか叶えられない。


月曜日の朝一で言おう。


「すいません、今月はダメです」


相手が青筋を立てようと構わない。

超笑顔で。

とてつもなく頭が重いと感じたオレは、帰って早々に刃物を取り出した。


「なにすんの」


暇だからと付いてきた友人が、右手に包丁、左手に髪の毛を持ってるオレに言った。


「うっとうしいから切る」

「馬鹿じゃね? せめてこれにしろよ」


遊びの道具しか入ってない鞄から、カッターナイフを差し出した。


「こわ! オレのこと刺さないでね」


真顔で冗談を言うと、


「刺さって深く入る前に折れるから平気だって」

「問題はそこじゃない」


ともかく受け取って、ざんばらが目立たない程度に切ったけど、切れ味が悪くて痛かった。


「急にどうしたんだよ」


ギチギチと刃を閉まって、友人が理由をきいてきた。


「モトカノの夢見ちってさ、うぜえから切りたくなった」

「モトカノじゃなくて自分の髪切るのっておもしれぇ」


どうとでも言え。

あいつにはもう会わない。

だから、あいつが好きだと言ったものを捨てたかったんだ。

プロフィール
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