「普通」なら差し出せるのに、「普通」じゃないから受け取ってもらえない。
彼女がいう、彼が言った、「普通」ってなんだろう。
「普通」じゃないボクはなんなんだろう。

ボクからわけた掌の上のこの”気持ち”は、戻ることができないのに・・・。
誰かを助けられるかもしれないのに、「普通」ができないのはボク。

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「普通」なら差し出せるのに、「普通」じゃないから受け取ってもらえない。
彼女がいう、彼が言った、「普通」ってなんだろう。
「普通」じゃないボクはなんなんだろう。

ボクからわけた掌の上のこの”気持ち”は、戻ることができないのに・・・。
誰かを助けられるかもしれないのに、「普通」ができないのはボク。

あの人の髪をすきながら、このまま櫛で耳を落としたくなる。
外から何も入らないように、
私の声だけを、髪に押し付けた唇から伝えて。

あなたが内側から爛れていく。

私の足元には、衣と人の形をしていたものが落ちる。

そして私の後ろから風が吹き、あの人を連れ去って往くのだ…。

さようなら、さようなら。

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