重く、どろりと
ハートのポンプじゃ上がらない

爪先から溜まって
淀んで

重く、どろりと
ハートのポンプじゃ上がらない

爪先から溜まって
淀んで

痛い部分をえぐれたらいいのに

僕だけの、君だけの指の形にあちこちが毟られる

誰も真似のできない、
二度と同じ形にならない

唯一無二の、
絶対

美しく焦がれる

ボクはいつだって、パンドラの箱を探してる。

暗く醜く、
どろどろと形さえ保っていない、
腐臭を放ちそうなその箱を。

指先は鍵になり、サディスティックで無垢な子供の笑みで開くんだ。

見て、ちゃんとみて、

体は疲れているのに、
眠りたいのに、
心が嗚咽を止めてくれないんだ。

生き物のいない部屋が寂しいのかい？

花を買おうか？
枯らしてしまうから駄目だ。
ペットを飼おうか？
気まぐれに歩けなくなるから駄目だ。

人を入れようか？
…沈黙は肯定？


違う。
今、
最強の欲望で恐怖なんだよ。
この手の震えが止まらなければ、
掴めない願いで希望なんだ。

力の入らない指じゃ、
空虚しか掴めない。